海原千里万里『プロフィール』
左:海原万里(現・芦川百々子)
生年月日:1949年11月29日
夫はコメディアンの夢大作。右:海原千里(現・上沼恵美子)
生年月日:1955年4月13日2人は実姉妹で、旧姓は橋本。いずれも本名と現芸名は同じ。
笑いの分類『知的な笑い』/サゲの分類『へん』
【関連】笑わせ方の根底にある「緊張の緩和」と「笑いの分類・サゲの分類」
漫才『書き起こし』と『ボケの種類』
【関連】ボケの種類 18種
千里『高校生漫才の海原千里です。(踊りながら)どうぞよろしくお願いします(動きボケ)』
万里『海原万里です。別に踊らんでもええねから』
千里『ふじまりでございます』
万里『なにがふじまりや』
千里『いや、やっぱね。こういう賞を頂いたら頑張らないけませんけどもね』
万里『ほんまにね』
千里『このごろ、私はものすご嬉しいことがあるんですよ』
万里『一体、どないしたん?』
千里『実はファンがつきましてね〜』
万里『え?』
千里『もう街なんか歩かれない状態なんで、』
万里『ちょっちょっと。ちょっと』
千里『やっぱ人気スター言うもんは嫌なもんなんですけども』
万里『いや、人気スターはええねん』
千里『いやもうファンがバッチリつきま、』
万里『あんたファンって。ファンおんの?』
千里『え?』
万里『あんたファンおんの?』
千里『失礼なこと言わんといてよ』
万里『え』
千里『だいたい、私のファンちゅうのは日本中の15歳から25歳までの若い男性ばっかりですわ』
万里『ええがな』
千里『カッコええらしいで〜、なにがおかしいの?ほんまのところ』
万里『なにを言うてんねんそれ』
千里『あんたおれへんやろ?』
万里『なにを言うか。私かてファンの1人や2人ちゃんとできてるよ』
千里『なに言うか、質が違うね〜』
万里『質が違うてどない違うの?』
千里『私のファン。ジェントルマン(マイクから離れながら)(動きボケ)』
万里『紳士』
千里『よう誘われるんですけどファンから(自虐ボケフリ)』
万里『あ、ほんまに?』
千里『誘い方が全然違うね』
万里『あーそう』
千里『愛の告白受けますから(自虐ボケフリ)』
万里『あんたファンから愛の告白受けたりすんの?』
千里『嫌ですよ』
万里『えらい変わってるね』
千里『若き男性は迫ってきて言います(自虐ボケフリ)』
万里『うん』
千里『「千里さん、あなたのファンです」(自虐ボケフリ)』
万里『なるほどね』
千里『「僕は舞台の上の千里さんしか知りません」(自虐ボケフリ)』
万里『良かったな』
千里『「ほんとに良かった。」(自虐ボケ)あんたどう言う意味や。ほな私の私生活はボロボロか』
万里『いや、そんなことはないけど』
千里『黙っといて頂戴』
万里『はい』
千里『「千里さん、僕はあなたを愛してます」(自虐ボケフリ)』
万里『やったー』
千里『「僕が千里さんを1番好きなのは、」(自虐ボケフリ)』
万里『ほう』
千里『「高校生漫才の(踊りながら)海原千里という顔が大好きなんです」(自虐ボケ)』
万里『えらい変わったとこ好きやなーあんた。ひょっとしたらバカにされとんちゃうか』
千里『「千里さん、僕を恋人と呼んでください」(暴走ボケフリ)』
万里『まだ続くの?』
千里『「いけません!」(暴走ボケフリ)』
万里『え?』
千里『「いけませんわ」(暴走ボケフリ)』
万里『は?』
千里『「なぜ?」「なぜって私にはお漫才があるんです」(暴走ボケ)』
万里『お漫才?!』
千里『「お漫才に命を賭けてるわたくしが恋人など作れるはずがございません」(暴走ボケ)』
万里『えーこと言うなこの寄席芸人』
千里『「そんなことはない。君を思うと胸が張り裂けそうで死にそうだ」「いけません。いけません。私には夫と子供がある身です」三味〜の〜(踊る)(暴走ボケ)』
万里『あんた明日からヘルスセンター周れ』
千里『周る周る』
万里『なんやねんそれは』
千里『あほなこと言わんとってください』
万里『別にそんなこと言うてる場合ちゃうよー』
千里『いや、ファンがいてますからね』
万里『あーあのね、まあまあファンはええねん。オーバーやねんだいたいあんたの言い方』
千里『そうかなー』
万里『そやけどねー。あのファンでやっぱ1番なんと言うても、このー熱狂的なんがね、歌手ですね』
千里『あ、そらそうですよ』
万里『歌手のファンはやっぱ熱狂的ですよ』
千里『今年なんかものすご活躍した人が多いですけどもね』
万里『そうそうそうそう』
千里『特に活躍したのが、』
万里『はぁ』
千里『オウヤンフィフィさんね』
万里『フィフィなんかものすご売れましたわ』
千里『私、ものすご好きやから』
万里『ほんまかいな?』
千里『いっぺんやってみましょか』
万里『フィフィのショーこんなとこでやんの?』
千里『やってみましょう』
万里『ほうほう』
千里『それではわたくしがオウヤンフィフィを務めさせて頂きます。どうぞよろしくー。(観客から拍手)ありがとうございます。で、あんた前座の漫才でもやる?(失礼ボケ)』
万里『誰がやねん。なんで私が漫才やんねん』
千里『ほな司会やれ』
万里『司会?』
千里『これ司会やらします。私がオウヤンフィフィで(裏切りボケフリ)』
万里『なんか、あんたええ方にまわるなあ』
千里『そんなことない』
万里『あ、そう』
千里『頑張って司会やって下さい(裏切りボケフリ)』
万里『はい』
千里『私がオウヤンフィフィで、司会お願い致します。(裏切りボケフリ)』
万里『皆さま、こんにちは。あ本日はようこそお越しくださいましてありがとうございます。え、さて本日の外題は恋の歌を歌って14年。金字塔を打ち立てましたオウヤンフィフィの歌声で楽しんで頂きましょう。え、それでは早速歌って頂きましょう。(裏切りボケフリ)河内音頭。(裏切りボケ)』
千里『えええんやさー、どついたろか。(ノリツッコミ)そんなん歌うかオウヤンフィフィが』
万里『え』
千里『あんた何を考えて生きとんねん』
万里『歌わへんか?』
千里『あのねー、』
万里『はあ』
千里『もっとこう軽く司会して欲しい(裏切りボケフリ)』
万里『あ、軽く?』
千里『ヘルスセンターやないねやから』
万里『あ、わかりました』
千里『もっと軽く(裏切りボケフリ)』
万里『皆さん、こんにちは。今宵あなたにお届けする歌声はオウヤンフィフィです。夜空に輝くお星さま、月も今夜は笑ってる。どこで鳴くのかカモメが1羽。私の心も泣いている。(裏切りボケフリ)豆樽と酒車持って酒買いに。(裏切りボケ)(かぶせ)』
千里『しばいたろか。そんなんばっかりやろう』
万里『え?』
千里『もうもうええ。はよ紹介して頂戴』
万里『紹介?えーそれではお待たせ致しました。フィフィに登場して頂きましょう。フィフィ!どうぞー』
千里『(舞台を横に踊りながら出てくる)(動きボケ)』
万里『さすがスターでございます。出てき方にもセンスがございます。スターでなければ出来ません。素晴らしいなあ。羞恥心があったら出来ませんわ』
千里『(変顔をする)(顔ボケ)』
万里『そんなんええからどうぞ』
千里『皆さん、こんにちは(ずっと片言で)』
万里『それではフィフィにちょっとインタビューしてみたいと思います。あのーフィフィ、お仕事の方お忙しいでしょうねー』
千里『私?』
万里『はあ』
千里『私、物凄い売れてる』
万里『うん』
千里『抜群に売れてる(マイクを離れる)(動きボケ)』
万里『あ、もういちいち動くな!動くな!ええからここに来て。あのーこのステージが終わったらどちらの方へ行かれる訳ですか?(裏切りボケフリ)』
千里『これ終わったら、』
万里『はあはあ』
千里『東京(裏切りボケフリ)』
万里『あ東京?ふん』
千里『デレビ』
万里『ふん』
千里『テレビ三本(裏切りボケフリ)』
万里『素晴らしいですね。それが終わりましたらどちらの方へ?(裏切りボケフリ)』
千里『それが終わったら、』
万里『ふんふん』
千里『週刊誌の取材(裏切りボケフリ)』
万里『しゅ週刊誌の取材。それが終わりましたら?』
千里『それが終わったら、』
万里『ふんふん』
千里『三田、(裏切りボケフリ)』
万里『三田?』
千里『農協(裏切りボケ)』
万里『三田の農協?!えらいなんかガタッと落ちるんですね』
千里『ええ』
万里『それでは早速歌って頂きたいんですけども、何を歌って頂きますか?』
千里『歌?』
万里『はあ』
千里『私の歌ね(裏切りボケフリ)』
万里『いや、私の歌て』
千里『ヒット曲たくさんあるよ(裏切りボケフリ)』
万里『ふん』
千里『ヒット曲歌う』
万里『ヒット曲、なに歌う?(裏切りボケフリ)』
千里『歌う、ヒット曲歌う』
万里『あ、ヒット曲歌わはるか?(裏切りボケフリ)』
千里『歌う歌う』
万里『それでは歌って頂きましょう。(裏切りボケフリ)餃子の王将(裏切りボケ)』
千里『眠民餃子は美味しいな。そんな歌あるか。(ノリツッコミ)そんな歌あるか』
万里『勝手に作って歌うねそやけど』
千里『オウヤンフィフィの歌って決まってるでしょう』
万里『じゃあ何歌うわけ?』
千里『ラブチェイサー』
万里『あ、なるほど』
千里『「逃げるあなたを止めてー。恋の終わりを止めてー。なにがあなたを変えたー。今はふね、今はふね、今はふねがきて、の!(顔ボケ)』
万里『もうええわ』