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すべらない話 よしもとクリエイティブ・エージェンシー 小籔千豊

小籔千豊【オーベルジーヌ】

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小籔千豊『プロフィール』

お笑い芸人(吉本) 小藪千豊

性別:男性
生年月日:1973年09月11日
身長/体重:188cm /63kg
血液型:B型
出身地:大阪府 大阪市
趣味:ダーツ/ビリヤード/麻雀/将棋/写真/水泳
出身/入社/入門:1993年 NSC大阪校 12期生
Twitter:@koyabukazutoyo

https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=663より引用



笑いの分類『生理的な笑い』/サゲの分類『へん』

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和食、ほんで中華。また違った中華。でまたなんか色々あってオーベルジーヌって言うのが8回に1回ぐらい来る。

オーベルジーヌって言うのは、あーテレビ局でよく出るカレーの出前のやつ。中透明でご飯、ほんでカレー。ほん「でちょっとジャガイモがあったりとかして。

僕はオーベルジーヌが好きなんですね。

で、なんかいつも「パッ」て楽屋行ったら、オーベルジーヌやったら「 ラッキーみたいな。いつもこう食べたりしてるんですけど。

他のお弁当ちょっとあまり食べないというか。もう、オーベルジーヌやったら腹八分目でも食べるぐらい僕好きなんすよね。

で、そこの楽屋にはいつも小太りディレクターがいてるんです。仲良しの。

で、小太りディレクターと喋りながら。まあ2時間前ぐらいに入るんでこう色々喋ったりとか雑談してんすけど。

「オーベルジーヌ美味いっすね、めっちゃ美味いっすね」って言ったら「僕もめっちゃ好きなんですよ」「ああそうですか。これ8回に1回ぐらいですよね?ちょっとペース上げて欲しいっすよね」って言ったら。

ディレクターさんで偉い人やから「ああ、そんなん全然。あのAPに言ったらすぐできますよ」「あ、まじすか。ほなちょっとペース上げてもらいましょか。4回に1回ぐらいオーベルジーヌでって言ってくれます?」「ああ全然良いですよ。おい、ちょっと小藪さんの楽屋来てくれ」

「バーッ」て来たら、可愛らしい女の子。大人しい、いつも良い子が「はいー」みたいな。

「あ、ちょっとあのー、小藪さんがオーベルジーヌ、ペース上げてほしいって言ってるから、お前弁当電話するだけやろ?」「いけます?」「で、オーベルジーヌ早めに。ほんで4回に1回オーベルジーヌな」「あ、わかりましたー」みたいな。「すいませんねー」言うたら、「行けるんですか?」「いや全然、私がお弁当注文してるだけなんで、私が電話するだけなんで」「すいませんねー、お願いしますー」(本気オチフリ



ほんで言うて。またこう4回、8回ぐらい行ったらオーベルジーヌ全然来ないんですよ。(本気オチフリ

その通常のペースでも来ない。「ん?」ってなって「あれ?」ってその小太りディレクターに「オーベルジーヌのペース上げてって言いましたよね?」「いや、僕もそう思ってたんですよ。小藪さんなにか言いました?」「いや、僕なんも言ってないっす」「言いましたー?」「言ってないっす」「あ、じゃあちょっとお願いしてもいいですか?」って言ったら。

「おい、オーベルジーヌのペース上げろって言うたやろ?」みたいな。「なんでやねんお前」

じゃあ向こうの方で「わかりましたー」みたいな。

「頼むなー。まあ、言うときましたんで」「すいません」

で、また次の週行って、その次の週行って、8週ぐらい過ぎたら全然オーベルジーヌ来ないんですよ。(本気オチフリ

もうかれこれ16週はオーベルジーヌ来てない。16週ということは4ヶ月ですよ。

ほんで僕もう8週のあいだに、だいたい大阪でなんかラジオとかがあって、新幹線乗ってその東洋町。生放送に行くので、「新大阪でご飯食べよかな。カレー食べよかな。いやでも、今日こそオーベルジーヌかもな」みたいなんで。

ちょっと我慢して2時間半、行って和食。和食も良いんですけど、んーもうそろそろオーベルジーヌちゃう?みたい。

新幹線の中で指折り数えたり、「前ちゃうかった。その前もちゃうかった。今回オーベルちゃうか、オーベルじゃない」みたいなんがあったから。

「ちょっとこれひどいっすね」って言ったら「ちょっとこれほんと、あいつ何してんだよ、ほんと。おい!小藪さんブチギレてるから早く来いよ!」みたいな。

「バーッ」て細っそい、ええ子なんですけど。「はいー」みたいな。「いやなんでオーベルジーヌ来てないねん?」「いやいや、まあまあまあなんかあったかも分からへんけど、ちょっとペース上がってって言いましたよね?」

「ああ、すいません」で、そのディレクターめっちゃ怒ってて「なんでオーベルジーヌできへんねん!今まで来てたのに俺らが宣言したら遠ざかってるやんけ。もっとペース上げろ」みたいな。

「あ、じゃあもう2回に1回でも良いですか?」みたいな。(本気オチフリ

「それいけますー?」言うたら。「はい、もう電話するだけなんで「お前もう2回に1回せえ。なんやお前」みたいな。

「すいません」「すいませんね」ってえらい怒られて。僕のせいでそのAPの人も怒られるてるわけですよ。

「もうこいつありへえん、こんなこと」「いや、すいません。まあまあまあ」言いながら。

次、楽しみに行ったら中華やったんですよ。オーベルジーヌじゃなかった。(本気オチフリ

ほんで僕やったらあんだけ言われたら何があってもオーベルジーヌ持ってくる。2回に1回と言われたとしても、1回違うのはさんでオーベルやったらもう怖いから、どないしても先オーベル入れる。

先行オーベル。電話するだけって本人も言うてる。難しいことじゃないと本人も宣言してた。

でも、次あんなに怒られてたのにオーベルじゃなかったんですよ。

ほんで「え?」ってなってディレクター、小太りディレクターも「いや、まあね2回に1回って言ったから次はそうかも分かりません」怒るんか思たら「ああ、まあまあそうか」と。

「まあまあまあ次、期待しましょう」「ちょっと言いましょうか?」「いや、もういいです、いいです。2回に1回やから次は、間違いない」言いながら。

ほいで僕、また仕事終わったらなんか朝はよ起きて、なんやかんやして、もう言えば電車乗んのが、3時とかになるんすよ。その時点で朝一食も食べてなかったらお腹空きますよね?新大阪で食べたなるんですよ。

でも、こないだちゃうかった。2回に1回のこないだちゃうかってんから、今回オーベルジーヌやと。

その時にパンパンで行ったらAPの人も「えー?せっかくのオーベルが」みたいな顔されんのも嫌されても腹立つから。

もう「ペコペコで行こう」思て。腹減ってるけど、新大阪で食べない。もう背筋もピーンと伸びて「どんとこい」思いながら新幹線乗ってた。ほんで着いたらオーベルちゃうかったんですよ。(本気オチフリ



ほんで、もう怖なってきて。「なんで?」ってかほんまに「なんでやねん!」とかじゃなくて「なんで?」

家帰ったら一切家財道具ない時みたいな。腹立つとかじゃなくて「なんで?」

ほんで、ディレクターが後から遅れてきたんですけど。「ちょっと電話しますわ」言うて「お前来い!お前」「ワーッ」て大人しい細っそい子「はーい」言うて。

「よお来るな」思て俺も。「なんでちゃうねん!」ってめっちゃ怒るんですよ。

で「すいません」。僕もさすがに今回は、「もう僕らの楽屋毎回オーベルでもいいですか?で、他に例えばオーベルが嫌いな偉いさんがおるとか。他の共演者の方でオーベルだけはNG言うてる人がおるんやったら、うちの楽屋だけ、毎回にしてください。なんやったら他の弁当も入れてください。僕お金払うんで。オーベル電話してください。」

「わかりました」「次は絶対。お願いしますね、お願いします。これ約束ね。次は絶対ね」ほんでディレクターも「次絶対やぞ、なんやったら今から電話しとけ」「次絶対オーベル、OK?」みたいな。「電話するだけなんで」「頼むで。次オーベルな」もう笑いながら僕らも。ディレクターも「頼むぞ」本気オチフリ

僕次の時行ったら、朝から、もう9時ぐらいからドラムレッスンしたりとか早起きてるんですよ。もう3時くらいの時点では腹減ってるんですよ。

2本撮りやったからちょっと早めに行ってるんですよ。今日は二本撮り、絶対オーベル。「腹ペコペコで行こー」と思って、「パッ」て行ったら小太りディレクター、座ってたんですよ楽屋に。

「おはようございます」って言ったら、小太りディレクターが。マジっす。

ほんで開けたらテーブルがあって、僕いつもこっち座るんですよ。「ガチャ」と開けたら小太りディレクターここですよね。

怖って思って。透明のオーベルじゃないんです本気オチフリ)。緑色の箱に入ったお弁当。今までの8回のサイクルで1回もなかったら緑色、深緑の箱、弁当が「パッ」て山積みされてるんすよ。

まさかと思ったけど、今回オーベルちゃうんやと思って「ふぁ」って見たら「二本撮りの夜にオーベルジーヌ来ます」って書いてるんですよ。(本気オチフリ

いや、だとておかしい。絶対次オーベルってあんだけ言われたのに、二本撮りでなんで向こう側にすんの。トイレめちゃくちゃ我慢してて、「トイレないないない」言うて「あそこです」って言われて「ガチャ」と開けたら便器200メートル先にあるようなもんじゃないですか。

なんで二本撮りで手前にせえへんか。すごい根性やな思って、気持ち聞きたい。怒りたいとかじゃなくて、「どういうつもりやったのかちょっと呼んでください」僕もちょっと怒ってたんですよ。

ほんで「バッ」て来て、「すいません」「いや、あんだけ言われたら一個目じゃない?なんで2個目ですか?」「いや、夜の方がなんかメインやから」夜ご飯7時ぐらいやから「ディナーはオーベルで」って言うから。

一応、気遣いやったんと思って。「あ、そう。でもこれってすごいことよ」「あ、すいません」すごい謝るから。

「いや、全然」でこの小太りディレクターめっちゃ怒ってるんですよ「もう意味わからん」「もういいです、いいです。ありがとうございました。すいませんすいません。じゃあ次からまたオーベルで。二本撮りでも手前オーベル。で次もオーベル」「もう電話するだけなんで」

ほんで、まあまあ怒り沈めながら色んな話しよう思って、2時間ぐらいあるから、小太りディレクターと「あはは」って笑ってたんです。

さすがに朝から食べてないから腹減ったんですよ。夜にオーベルが来るってなったけど、ちょっと入れたなった。

見たことないお弁当、まあこれ、失礼やけどちょっと食べてオーベルに備えようと「ぼくちょっとお弁当食べますわ」「え?食べるんですか?」「いや、朝から何も食べてないんでちょっとだけ入れますわ」って「パカッ」て開けたらそのメニューカレーやったんですよ。(本気オチ

怖ってなって。「なんで?なんで?」オーベルあんだけ食べたいって言うた、で二本撮りでメインオーベル。百歩譲ってなんでその手前でカレー食べさすん。

怖。もう「なんで?」って言うより「ぬんで?」ってなって。「なんで?」って言うより「ぬんで?」

見たことないカレー。おしゃれなやつ。で「えー!?」ってなって。ちょっと呼んでください。

「ぬんで?」ってなって来て。「え、これ?俺、あなたいい人、怒んのおかしいねんけど、不思議やから教えて欲しいねんけど、あんだけオーベルジーヌ食べたいって言ってて、向こう側にしたのも意味わからんねんけど、なんで手前でカレー。なんやこれおかしいって思わへんの?」って言ったら。

「いや、小藪さんカレー好きなんかな」と思って。「なんで?」ってなった話です。(本気オチ

#3 笑イザップ完全版



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